【検証】セカオン物販を試算してみた結果──「安心・簡単・再現性」は本当か?

最近SNSや広告でよく見かける「セカオン仕入れ」。
セカンドストリート(セカオン)のオンラインアプリで商品を仕入れ、メルカリで販売するという副業モデルです。

結論から言うと、まったくおススメできません。

公式LINEでは、次のようなメッセージが届きました。

「初心者でも安心して取り組める」
「赤字リスクが少ない」
「3ヶ月で利益4万円が狙える」

証拠画像です。

「おいおい、マジで?こんなおいしいビジネスがあるのか!」
最初、少しワクワクしたのは事実です笑
えぇ!?そんな利益率高いの?これなら稼げるかも!と笑

一見すると、始めない理由がないように見えます。
しかし、冷静に数字で分解すると、仕組みそのものが利益構造として成立していないことがわかります。この記事では、運営のやり口について詳しく解説していきます。


表面上のストーリー:「リスクなしで誰でも稼げる」

運営の打ち出し方は非常に上手です。
「在宅でできる」「仕入れ先は大手」「ツールで効率化」というワードを並べることで、
不安を打ち消し、安心感を植え付けます。

そして最後にこう言います。

「クレジットカードで仕入れれば初期費用ゼロで始められます!」
「楽天ペイを使えばポイント還元でさらにお得!」

まるで“やらなきゃ損”のように感じる構成。
しかしこの手法、実は心理的な罠です。


クレカ推奨の裏にある「資金回転リスク」

クレジットカードを使う最大のリスクは、キャッシュフローのタイムラグです。
仕入れ時点ではカード決済、売上は後日。
つまり、現金が入る前に支払い期日が来る可能性が高い。

たとえば3月に仕入れた商品が4月末に売れたとしても、
カードの引き落としは4月10日などに来ます。

売上が間に合わなければ、カード残高だけが増えていき、
黒字倒産のような状態に陥ります。

運営はここを一切説明しません。
「ポイント還元」や「分割払い」でぼかすのです。
しかし、それはリスクを先送りしているだけです。


「楽天リーベイツ」などのお得トークのからくり

私が登録したLINEでは「楽天リーベイツ」を経由するという方法を推奨していました。
確かに、最大3.5%のポイント還元がつきます。

しかし、還元率3.5%を得ても、
利益構造そのものが薄ければ意味がありません。

たとえば販売価格8,000円・仕入5,000円の場合:

  • 利益:680円(送料・手数料込み)
  • ポイント還元:8,000円×3.5%=280円
  • 合計利益:960円程度

「努力しても1,000円に満たない」

しかもポイントは現金ではなく、
楽天経済圏内でしか使えない
つまり「お得に見えるが、実際のキャッシュは増えない」構造です。


さらに続く効率化ツールの誘導

ここまでで相当疑念が膨らんでいましたが、決定打となったのが次の情報。

「新着商品を3〜5秒で通知するツール」
「初月無料、翌月から月額4,400円」

「あぁ、なるほどな…」

「このツールを売りたいがために作られた詐欺まがいの手法か…」

もはやゴミ情報だと確信しました。

このツールは本来、単なる検索通知アプリに過ぎません。
しかし「ツールを使えばライバルに勝てる」と煽ることで、
ユーザーを課金継続の沼に引き込みます。

実際には、
1点あたりの利益が680円程度なら、
ツール代を回収するために月7点以上販売する必要があります。

これを現実的な時間と労力でこなせる人はほぼいません。
つまり、稼げるのはツール販売元だけ。


実際に試算してみた結果

試算条件:セカオンで仕入れて、メルカリで販売する場合。

  • 仕入価格 5,000円
  • 販売価格 8,000円
  • セカオン送料 770円
  • 発送送料 750円
  • メルカリ手数料 10%

1点あたりの利益:680円
(ネコポス利用で1,220円)

これをもとに、運営が掲げる「3ヶ月で利益4万円」を達成するには:

  • 通常便 → 約60点販売(初期投資 約40万円)
  • ネコポス便 → 約33点販売(初期投資 約20万円)

これ、初心者には相当ハードルが高い。
しかも売り切るまでに在庫を抱える期間が発生します。
“初心者でも安心”どころか、常にキャッシュが回らない不安と隣り合わせ。

もっと単価の高い商品を扱えばいいのでは?とも思ったので、再度計算。

  • 仕入価格 10,000円
  • 販売価格 15,000円
  • セカオン送料 770円
  • 発送送料 750円
  • メルカリ手数料 10%

1点あたりの利益:1,980円
(ネコポス利用で2,520円)

これをもとに、運営が掲げる「3ヶ月で利益4万円」を達成するには:

  • 通常便 → 約21点販売(初期投資 約21万円)
  • ネコポス便 → 約16点販売(初期投資 約16万円)

さっきよりはマシになりましたが、そもそも高価格帯の商品は売れにくい…。
クレカ決済で21万円仕入れたら、翌月にはその金額を支払うわけですからね。
ものすごくリスクが高いです。(たくさん現金持ってる人は別ですが。)

私が購入者なら、高い金額を払うなら、偽物のリスクがない正規品を購入します。


「3ヶ月で伸びる」は幻想

運営は「3ヶ月で安定利益が出る」と強調しますが、
この言葉も心理操作の一部です。

人間は「努力が報われるまでの期限」が明確に示されると、
行動意欲が上がるという心理効果(タイムリミット効果)があります。
これを利用して、「最初は赤字でも続けよう」と思わせる。

結果的に、ツール課金や教材購入が延命され、
運営側は安定収益を得るという構造です。


詐欺ではないが「極めて割に合わない」

セカオン物販のような仕組みは、
厳密には詐欺ではありません。
きちんと商品は届き、販売もできます。

しかし、その構造を数字で見れば明らかです。
リスクと労力に対して、リターンがあまりにも小さい。
それなのに「再現性」「安心」「誰でも」を押し出す──
これが“情報商材型副業”の典型的なパターンです。

運営の会話トリックを分解してみた

セカオン物販の運営と実際にやり取りしてみると、非常に特徴的な傾向があります。
表面上は丁寧な対応ですが、よく読むとどの発言も中身がない
実際のやり取りを分析すると、彼らが使う“定番の心理トリック”が浮かび上がります。


トリック①:数値を出さない「努力依存」話法

「初期投資はいくら稼ぎたいかによります」
「リサーチ力を高めれば赤字はなくなります」

この発言の意図はシンプルです。
「結果が出ない=あなたの努力不足」という構図を作り、責任を100%購入者に押しつける
具体的な実績やデータを出さないことで、後からいくらでも言い逃れができます。
「誰も成功していない」ことを隠す最も典型的なパターンです。


トリック②:「リスクゼロ風」に見せる“分散話法”

「ツールで効率化できます!」
「楽天で3.5%還元があるのでお得です!」

これは、一見メリットを積み上げているように見えますが、
本質的には「リスクを分散しているように錯覚させる」だけの話。
実際には、ポイント還元はキャッシュではなく、仕入れ費用の焼け石に水。
月額課金のツールを使えば使うほど、固定費が増え、
結局“運営だけが安定して儲かる”構造になっています。


トリック③:「成功例を出さずに継続を促す」催眠話法

「3ヶ月続ければ利益が出ます」
「慣れれば誰でもできます」

もう少しで成果が出るかもしれないと思わせることで、
人は損切りできず、課金や作業を継続してしまう。

しかし、彼らは一度も「誰がどのくらい稼げたか」というデータを提示しません。
その理由は明白──そんな人はいないからです。


トリック④:「質問に質問で返す」煙幕話法

私は試しに「3ヶ月で利益5万円を出すモデルケースを教えてください」と聞きました。
返ってくるのは「いくら稼ぎたいですか?」という逆質問。
これは、具体的数値を避けつつ会話を続けるための営業心理テクニックです。

数字を出した瞬間に矛盾が露呈するため、
「あなた次第」と曖昧にして逃げるのが彼らの常套手段です。


結論:情報を濁すビジネスは危険信号

こうした手法は、セカオン物販に限らず、
近年の「副業コンサル」「物販スクール」「AIツール副業」に共通しています。
共通点はただ一つ。

運営はリスクゼロ、受講者だけがリスクを背負う構造。

具体的データを出さない、
成功例を曖昧にする、
都合の悪い数字は「努力不足」で片づける──。

この3点が揃っていたら、迷わず距離を取るべきです。

今回の試算を通じて感じたのはただ一つ。

ほんとに詐欺みたいな情報が増えたな。他人の仕組みに乗っても、自分の未来は積み上がらない。

副業を始めるなら、
自分で価値を生み出す「積み上げ型のビジネス」がおすすめです。
たとえば:

  • Kindle出版(ストック収入型)
  • ブログ・SNS発信(資産型)
  • ココナラやスキル販売(スキル蓄積型)

こうしたビジネスは時間はかかりますが、
一度形にすれば自分の資産になります。

まとめ

セカオン物販の“安心”は、巧妙に設計された心理トリックだった。
クレカ推奨、ポイント還元、ツール課金──
どれも「リスクを小さく見せるための仕掛け」に過ぎない。

最近、こういう「グレーゾーン」な手法が蔓延しています。気を付けてください。あなたの時間とエネルギーを投じるなら、誰かのビジネスではなく、自分の未来を育てる仕組みに投資すべきです。

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